ミニ四駆のコースは、3レーンと5レーンのコースが主流です。
3レーンは、家庭用に販売されているジャパンカップジュニアサーキット(JCJC)のことです。ミニ四駆ステーションでは、JCJCをいくつも繋げて大きなコースを作っています。
5レーンは、タミヤの公式大会で使用されています。大会以外で普段から5レーンを走行出来る場所は限られてしまうため、大会に向けたセッティングを詰めるのが難しいです。
実はこの2つのコース、材質やセッティングが全く違います。
公式大会に向けて3レーンで調整しても、5レーンの特徴を掴んでいないと、思い通りに走らないことは多々あります。
今回は、2つのコースの特徴とおすすめのセッティングを紹介します。これを読んで、マシンのセッティングに活かしてみてください。
目次
コースの材質の違い
3レーンと5レーンとでは、コースの素材や作りが違います。
素材が違うということは、タイヤのグリップ力や、ローラーの噛み具合に影響します。
では、それぞれのコースの特徴をみていきましょう。
3レーン
3レーンはABS樹脂製であり、柔らかいことが特徴です。
柔らかいためコース自体がしなります。そのため、コーナー進入時にコースがショックを吸収してくれます。
しかし、コースがしなることでコース壁が外側に曲がり、その影響でマシンがコースアウトする可能性もあります。
5レーン
5レーンのコースは、硬質プラスチックや木材で作られているため、コースがとても硬いです。
3レーンのようにコースがしなることもありません。しかしながら、コースが硬いが故にコーナー進入時にマシンが衝撃をそのまま受けることになります。
コースを組み立てたときの精度の違い
3レーンと5レーンでは、コースの組み立て方が違います。
どのように組み立てているか、見ていきましょう。
3レーン
コース自体の精度が高いため、壁面や底面にコースの段差がなく、スムーズに走ることが出来ます。
壁面に段差がほとんどないため、小さい径のローラーでも大きな衝撃を受けることなく走れます。
5レーン
JCJCではセクション同士の爪を繋げて組み立てています。しかし、5レーンではセクション同士を繋ぐ爪はありません。セクション同士の精度も低いため、繋げたときにコース壁に段差があります。
重さのある各セクションを置きながら繋げるので、繋ぎ目に段差が出来ることも多々あります。
そして、セクション同士が繋がっていないために、コース自体がズレてきます。
設置してすぐならば、試走させているため大きくズレていることはありませんが、皆が走らせていくにつれて、マシンの衝撃で少しずつコースがズレていきます。
大会の途中でコースのズレを修正することがあるのはそのためです。
3レーンと5レーンのセッティング方法について
それぞれの特徴を掴んで頂けましたでしょうか。
次は、おすすめのセッティング方法を紹介します。
3レーン
コースの柔らかさが影響しているしなりは、壁面上部にいくにつれて大きくなります。逆に、コース底面に近ければ近いほど、コースのしなりが少なくなります。
そこで、3レーンの場合は、ローラーを低い位置にセッティングして、極力コースがしならない部分をローラーが当たるようにします。すると、コースがしなっても安定感を損なうことにならす、コースアウトのリスクを減らすことが出来ます。
しかし、ローラーを下げ過ぎるとリヤローラーとのバランスが悪くなります。そこで、コースへの食いつきが良いローラーを併せて使うと効果的です。
ローラーの角が立っているものがコースへ食いつきやすくなります。例えば、2段アルミローラーセット(13-12mm)や、軽量13mmオールアルミベアリングローラーがおすすめです。
5レーン
コースが硬く、且つ壁面にも段差が多いため、つなぎ目でマシンが大きな衝撃を受けます。その衝撃を緩和するためにも、大径ローラーがおすすめです。
小径のローラーを使うと、コース壁面の段差に引っかかってしまい、大きく減速してしまいます。そのために、大径ローラーを使うことで、コース壁面の段差による減速を抑えることが出来ます。
そして、5レーンは3レーンと違ってコースが硬いため、ローラーの位置を低くしなくてもコースアウトの心配はありません。
なお、コースが硬いことで、ローラーの食いつきによる安定性の向上を図る必要はありません。
これらのことから、5レーンではコース壁面への食いつきが少なく、且つ大径ローラーである19mmオールアルミベアリングローラーがおすすめです。
併せて、5レーンではスライドダンパーがとても効果的です。
スライドダンパーの必要性については、こちらの記事にまとめています。
まとめ
- 3レーンは柔らかく、5レーンは硬い
- 3レーンは2段アルミローラーセット(13-12mm)や、軽量13mmオールアルミベアリングローラーがおすすめ
- 5レーンは19mmオールアルミベアリングローラーがおすすめ
3レーンと5レーンには、これだけの違いがあります。
これをしっかり理解したうえで、公式大会用のマシンを組み立てなければ、5レーンで速いマシンは作れません。
タミヤプラモデルファクトリーなど、5レーンのコースを常設している店舗もあるので、機会があれば走らせてみることをおすすめします。
公式大会に向けてしっかりセッティングしていきましょう!