公式大会に出場したマシンを見ると、スラダンを搭載しているマシンを数多く見かけます。
スラダンを搭載しているマシンの中では、純正品や自作のスラダンを、フロントとリヤ共に搭載しているマシンがほとんどです。
なぜ、5レーンの大会ではスラダンの使用率が高いのでしょうか。
今回は、その理由を考察します。
目次
5レーンではスラダン使用率が高い!?
5レーンの公式大会では、スラダンの使用率がとても高いです。
ミニ四駆超速ガイド2017-2018をもとに、チャンピオンマシンでのスラダン使用率を調べてみました。
すると、20台中、16台ものマシンがスラダンを搭載していました。なお、スラダンを搭載していない残りの4台はATバンパー搭載でした。
※ステーションチャレンジは3レーンのため除く。
今回の結果から、チャンピオンマシンの80%がスラダンを使っています。これほどスラダンが使われる理由は何なのか、理由を探ります。
チャンピオンマシンの80%がスラダンを使っている理由
スラダンは、その名の通りスライドするダンパーです。壁に当たってローラーがスライドすることにより、マシンが受ける衝撃を減らしたり、スムーズに走れるようになったりします。
では、5レーンのコースに、スラダンが必要な理由は何でしょうか。理由は2つあると考えられます。
1つ目の理由は、スラダンが持つ特徴である、衝撃の緩和です。これは、5レーンコースの特性上、無くてはならないものになっています。
5レーンのコースはとても硬く、セクションのつなぎ目には段差があることがほとんどです。
5レーンコースの特徴については、以下の記事でまとめています。
このコースの段差が、5レーン最大の敵でもあります。
段差にローラーが引っかかると、マシンが減速する原因になります。コースの特性上、必ずと言って良いほど段差がある5レーンでは、いかに減速せずに走り切るかが勝利への鍵です。
そのため、コース壁面から受ける衝撃を緩和するためにスラダンを搭載しています。これが、1つ目の理由です。
2つ目の理由は、コースセクションを攻略するためです。
スラダンが効果的であると言われているセクションで一番有名なものは、デジタルカーブです。
デジタルカーブは普通のコーナーと違い、短い直線がいくつも繋がってコーナーを形成しています。そのため、マシンがかなりの衝撃を受けることになります。
そこでスラダンが必須になります。
スラダンがあれば、リジットに比べ遥かにスムーズにデジタルカーブをクリア出来ます。しかし、デジタルカーブセクションは、タミヤの公式大会で毎回出てくる訳ではありません。
実は、その他のセクションでも、スラダンが効果的なセクションがあります。
それは、上りスロープ直後の90度コーナーです。
2017年では富士通ポップ、2018年ではバウンシングホップとして、同セクションがあります。実はこのセクション、公式大会ではかなりの難所として君臨しています。
現に、2017年のジャパンカップでは、富士通ポップでコースアウトするマシンが続出しました。予選においては、5台全てが富士通ポップでコースアウトすることも珍しくありませんでした。
ここに、スラダンが効果的な理由が潜んでいます。
このセクションでは、スロープを上って1枚着地でコーナーに入ることがほとんどです。上りスロープでマシンが飛んで、着地と同時に90度コーナーに入ります。
マシンは着地でバランスを崩しながら90度コーナーに入ることになります。
そこで、リジットのマシンではその衝撃を受け流すことが難しくなります。そのために、スラダンでコーナーから受ける衝撃を緩和するのです。これが、かなり効果があります。
まとめ
- チャンピオンマシンの80%がスラダンを使っている
- コース壁面から受ける衝撃を緩和するためにスラダンを搭載している
- デジタルカーブや上りスロープ直後の90度コーナーではスラダンが効果的
改めて、タミヤ公式大会の5レーンでは、スラダンが必須であると分かりました。
チャンピオンマシンの80%が使用しているという実績は、とても凄いものです。
皆さんも、今一度スラダンの効果や必要性を考えてみては如何でしょうか。