『MAシャーシのリヤステーって、どうやって作るの?』
この疑問を解決します。
本記事では、MAシャーシのリヤステーを作る方法を解説します。
リヤステーの作り方は人それぞれですが、基本となる形には、大きな違いはありません。
純正のパーツを取り付けるだけの改造から、一歩踏み込んだ改造にチャレンジしてみたいという方。
これを読んで、リヤステーを作ってみましょう!
では、まいります!
目次
リヤステーを自作したときのメリット
『シャーシのステーをそのまま使うのと、リヤステーを自作するのって、どう違うの?』
こう思う方もいるかと思いますので、まずはリヤステーを自作したときのメリットを解説します。
純正のシャーシと自作したリヤステーを比べてみましょう。
写真のようにリヤステーを自作したときのメリットは、2つあります。
- ローラー位置の調整の幅が広がる
- ブレーキステーをつけられる
それぞれ、詳しく解説します。
【メリット①】ローラー位置の調整の幅が広がる
自作ステーの1つ目のメリットは、ローラー位置の調整の幅が広がることです。
前述したように、純正のステーではローラー位置が固定されていまいます。
一方で、自作ステーの場合は、ネジの長さを変えたりステーの作り方を変えたりして、ローラーの高さを自由に調整することができます。
現在主流のローラーセッティングは、リヤローラーを2段にして取り付ける方法が一般的です。
純正のステーにローラーを取り付けると上下のローラーが近くなってしまいます。
これでは、コーナーでマシンを支える点の距離があまりに近く、マシンを支えるために充分な効果を期待できません。
一方で、自作ステーならば、上下のローラー位置を離して取り付けることができます。
コーナーでは、マシンに遠心力がかかります。
遠心力でマシンが傾きそうになったときに上下のローラー位置が離れていれば、マシンの重心を中心に上下のローラーがしっかりマシンを支えてくれます。
マシンをしっかり支えるためにも、リヤローラーの上下の位置を離すことが大切なのです。
このセッティングを簡単にできるようになるのが、自作ステーを使う1つ目のメリットです。
【メリット②】ブレーキステーをつけられる
自作ステーの2つ目のメリットは、ブレーキステーをつけられることです。
MAシャーシには、キット付属のリヤステーがついています。
マシンがスロープやドラゴンバックを登るとき、リヤステーがコースを擦って登ることで、マシンの姿勢を整えられる効果があります。
キットに標準で付属しているパーツとしては効果が高いのですが、シャーシへの取り付け位置が決まっているため、高さの調整ができないことがデメリットになります。
さらに、立体コースマシンのセッティングをするうえで、もう一つ大切なことがあります。
それが、リヤステーにつけるブレーキ。
立体コースでは、フロントやリヤにつけるブレーキが、マシンの速さや安定性を左右する一つの要因となります。
しかし、キット付属のリヤステーにはブレーキを貼れません。
そこで、リヤのブレーキを貼れるようにできるのが、自作のリヤステーです。
リヤステーを自作すれば、ぶっちゃけどこにでもブレーキステーを作ることができます。
どこにでもブレーキステーを作ることができるということは、それだけブレーキのセッティングの幅が広がるということ。
これら多くのメリットがあることから、今や公式大会に出場する多くのマシンは、リヤステーを自作しています。
MAシャーシのリヤステーの作り方
ここからは、MAシャーシのリヤステーを作る方法を解説します。
MAシャーシのリヤステーを作るときに必要なもの
【手順①】リヤバンパーをカットする
まずは、リヤステーを作るときに不要であるリヤバンパーを、赤線の部分でカットします。
このとき、リヤブレーキステーをガイドとして使うことができます。
リヤブレーキステーに沿ってカッターのこで切断すると、真っ直ぐに切り落とせます。
【手順②】リヤステーの土台を作る
続いて、リヤステーの土台を作成します。
FRPやカーボンプレートで土台を作るのですが、数多くあるプレートの中でも良く使われているものが、マルチワイドリヤステーです。
マルチワイドリヤステーは、上下にプレートが伸びています。
この部分を使うと、とても簡単にリヤステーを作ることができるのでおすすめです。
今回は、ルーターをお持ちでない方もカッターのこだけで作れるように、FRPマルチワイドリヤステーを使用します。
まずは、写真の赤線を引いた部分、マルチワイドリヤステーの不要な部分をカットします。
カットしたマルチワイドリヤステーを、シャーシのリヤ部分に下面から取り付けます。
これだけで、土台が完成です。
【手順③】ブレーキステーを作る
リヤステーの土台ができたら、次はブレーキを取り付けるステーを作りましょう。
ブレーキ用のステーにも、お好みのFRPやカーボンプレートを取り付けることができますが、中でもおすすめはARシャーシFRPフロントワイドステーです。
これは、MAシャーシのファーストトライセットにも入っています。
ファーストトライセットに入っている2枚のFRPプレートは、リヤステーの土台を作るときに使えるので便利です。
今回は、FRPフロントワイドステーを使用して作成します。
プレートを、写真の赤線の部分でカットします。
次に、写真で黄色の線を引いた部分を紙ヤスリなどを使って平らに整えます。
加工後の写真がこちら。
平らに整えることで、ブレーキを貼らずにステーとして使うとき、コースに対して真っ直ぐ当てることができます。
すると、スロープなどでマシンがジャンプするときに、マシンの姿勢を整える効果があります。
なお、走行中にコースを傷つけないためにも、ヤスリで角を落として丸くしておきましょう。
このプレートを、先程作った土台に取り付けます。
土台のどこの穴を使うかによって、プレートを前後に移動させることができます。
マシンの全長を縮めたいときは前寄りに、逆に伸ばしたいときは後ろ寄りにつけます。
ブレーキを貼る場合は、取り付ける位置によってブレーキの効きを変えられます。
なお、シャーシ底面にビスを使うときは、全て皿ビスを使うことがマナーです。
マシンを走らせたとき、コースを傷つけるのはもってのほか。
中でも、皿ビス加工はコースへの傷つけ防止のために必須の加工なので、工具がない方はこれを機に揃えておきましょう。
【手順③】ローラーを取り付ける土台を載せる。
最後に、ローラーを取り付けるための土台を載せます。
ここには、直カーボンやフルカウルカーボンなど、お好みのプレートを取り付けることができます。
今回は、FRPフロントワイドステー、通称フルカウルFRPを使用します。
プレートの形によってローラーベースを変えることもできるので、色々と試してみることをおすすめします。
FRPフロントワイドステーを、先程作ったリヤステーの土台に載せます。
土台の底面から、皿ビスで固定しましょう。
あとは、ローラーを取り付けるだけ。
長めのビスを使えば、高い位置にローラーをセットできます。
下段ローラーを取り付ける際、プレートの上にローラーを載せる場合は、プレートの下面に皿ビス加工をしましょう。
もしくは、アンダーガードを使うことで、コースへの傷つけとコース壁への乗り上げを防止できます。
これで、リヤステーが完成です!
まとめ
リヤステーを自作することで、ローラーセッティングやブレーキセッティングの幅が広がります。
特に、立体コースにおいては、ブレーキセッティングが勝敗を分けると言っても過言ではありません。
リヤステーを自作しておけば、プレートやスペーサー、ワッシャーを使ってブレーキセッティングの微調整ができるようになります。
まだリヤステーを自作したことがない方も、これを機にぜひリヤステーの自作にチャレンジしてみてください!